アメリカ耳鼻咽喉科学会でも認められる咽頭形成術は、日本発の技術であることをご存知でしょうか?

いびきの手術は日本ではじまりました。
千葉県野田で開業した池松先生が、口蓋垂とその周囲を切除する術式を始めました。1964年に日本耳鼻咽喉科学会会報に日本語の論文で発表しています。

口腔が術後広がることから、アメリカのヘンリーフォード病院の耳鼻咽喉科の日本医師、藤田教授が睡眠時無呼吸の手術として1981年に英語論文で発表し、世界的に行われるようになってきたのです。

その後レーザー機器の進歩により、レーザーを使用することで日帰り手術が可能なことが注目され、いびきの手術として、アメリカのHaraldsson先生、フランスのKamami先生がそれぞれ別々に1990年論文を発表しました。

フランスの術式は口蓋垂(のどちんこ)の切除とその両脇に切開をいれる方式であったため、いびきの再発が多くわずか数年ですたれてほとんど行われなくなってしまいました。その後アメリカや日本では術式の改良が行われました。

日本では1995年代に鹿児島大学耳鼻咽喉科の古田助教授が論文をまとめ、その後、いびき再発の少ない術式が開発されてきたのです。

このように、レーザー医学の発祥はアメリカ、いびき・睡眠時無呼吸の手術は日本人により考案され、レーザーを使用する術式は主に日本とアメリカで考案されたのです。